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「大山倍達」総裁・命日 (エピソード2)

☆極真空手創始者・我が師「大山倍達」総裁・命日(エピソード2)

大山総裁の出棺の時、梅田先生から「後継者は松井章圭」と発表があった。

私は「えっ!?」と驚いた。大山総裁が後継者として松井先輩を考えていたことは身近にいる人間なら誰でもわかっていたこと(当然私も)。
ただ、暫定的にG師範が仕切って、落ち着いてからになるだろうと私は考えていた。
「揉め事にならなきゃいいけど……」そう思った心配は直ぐに現実化して行き、アッという間に極真は分裂をした。

残念だったけど、大山総裁も覚悟をしていたと思う。私は「松井は頭が良くて切れるが故に敵を作りやすい」という話を大山総裁から直接何回も聞いていたし、私も「大山総裁はやっぱり良く観ているな」と思っていた。

極真は分裂に分裂を重ねて、薄い水のようなジュースになって行き、濃度を濃くするべく各団体が試行錯誤を重ねて特色を見出し、いくつかは成長を遂げた。
もちろん、「お前なんかが何で極真なんだ!」という道場が7〜8割を占めるのも事実^_^。

しかし、この分裂のお陰で競技人口は爆発的に増えた。もちろん数が多ければ良い訳ではないが、稽古内容の良し悪しは別にして、空手に関わることで成長している人間が圧倒的に増えたことは事実。

覚悟しながらも分裂をよく思っていないであろう大山総裁は向こうでこの点を評価しているはず。

時は流れ、時代は若者たちの活躍する場となるが、「武」を知らずに(教えて貰えないから)「競技」が全てと思っている世代の若者たちに「武」を思い出し(日本人の遺伝子に組み込まれているはず)、「競技」との両輪で新たな時代を切り開いて欲しいと思うのは私だけではないだろう。

押忍。

☆写真は出棺の時のもの。私を含めて皆んな神妙で複雑な表情。

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