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りんご
2022年02月02日
☆昔々、極真会館総本部の一階道場の中、極真空手の写真集の撮影で、宙吊りの不安定なリンゴを抜き手で割る撮影をやっていた。
極真空手創始者「大山倍達」総裁も撮影に立ち会っていた。
何故、二階道場ではなく一階道場だったのかは記憶にないが、たぶん二階道場で稽古をやっていたからではないだろうか。
りんご🍎は縦には割れ易いが、ど真ん中を横に割るのは難しい。その横割りをやれと大山総裁が指示を出したようだ。
りんごの繊維は縦に通っているので、ボコッと抉るのは出来ても、横にスパッと切るように割るのは、物理的に無理だろうと皆んなが思っていた。
しかも、写真のように枝に繋がっていた短い部分を糸で宙吊りにした不安定な状態。更に繊維がギッシリ詰まった重いリンゴ^_^。
何人かが挑戦したらしいが皆んな失敗で、大山総裁が「柚井なら出来るだろう!」とその矛先が「私」に向いたため、後輩の内弟子が私を呼びに来た。
私が一階道場に入ると大山総裁が「キミなら出来るだろ」という。
いきなり呼ばれて一階道場に入ったが、何の撮影なのかがわからないまま、大山総裁にそう言われたのだ。
説明を聞くと、糸で吊るしたりんごを抜き手で割るという。りんごを割る程度で、何故、大山総裁がいるのか不思議に思った私。
そして私は縦に割ると思っていたので、別に難しくないんじゃないか?と思ったのだが、抜き手を水平にして横に貫いて、真っ二つにしろという。
しかも宙吊りの不安定。
りんごには芯があるし、横に真っ二つなんて可能なのか?とは思ったが、「大山倍達」の命令は絶対!
私は「押忍!わかりました!」と返事をして、精神を集中。
気合いと共に抜き手を水平に繰り出すが、何回かやってはみたものの、縦に割れたり、糸で縛った「りんごから出ている短い枝」のところとリンゴ本体が取れてしまったりした。
宙吊りリンゴは、それなりのスピードある抜き手を出さなければ、リンゴ本体だけが飛んで行ってしまう。
撮影していた小林カメラマン(長年、極真を撮り続けて来た方)が声に出して「これはやっぱり無理なんですよ。物理的に横には割れない構造になっていますから」と大山総裁に言い出す始末。
それを聞いて大山総裁は「そんな事ない!割れる!」
大山総裁のその言葉を聞いて「ヤバい、これは何がなんでも横に真っ二つにしないと大変だ」と焦る私。
そして、集中して抜き手を出すと、力み無く出した抜き手は、りんごのど真ん中を捉えて、横に真っ二つ!
上半分は短い枝に縛り付けた糸にぶら下がっていて、非常に「絵になる」状態。
大山総裁は「ほら、見なさい!」とドヤ顔^_^。
小林カメラマンは「本当に横に割れるんだ」と驚いていた。
私は役目を果たしてホッとしていたが、小林カメラマンが「柚井さん!申し訳ない!抜き手で真っ二つになった瞬間が撮れていない!もう一度、お願いします!」という。
しかし、その後は何回やっても横に真っ二つにはならず、結局決定的瞬間は撮影出来なかったので、手で持ったリンゴを抜き手で割る写真に切り替えた。
たまたま偶然の一発だったようだ^_^。
宙吊りリンゴの横割り真っ二つは、意外と難しくなく皆んな出来るのかもしれないが、私にとっては貴重な体験でした。
写真は、投稿した内容とは関係ありません^_^。
大山総裁は本当に前田日明さんの事を気に入っていましたね^_^。
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